2011/09/10

ツリー•オブ•ライフをみてきた

映画を見るのも好きなんだけど
映画評を読んだり聞いたりするのも好きで、
一番好きなのが
ライムスター宇多丸のウイークエンドシャッフルの中の
シネマハスラー。(ポッドキャスト)
見に行こうと思っている映画の時は聞かずにおいといて
後で聞くのがすきなのね。

よく映画評でネタバレをするかしないかが問題になるけど、
その件について、宇多さんは、
「実は、一度内容を知った上で映画を見た方が中身を理解しやすい。同じ映画を2回見ると必ず2度目の方が内容も理解できて感動する」もんだって言ってたのね。
ふむ~。それもわかる気がする~。
でも、映画館で見るにはフレッシュな驚きを感じたいの~☆

今回も三宮にいたら急に晩ご飯をつくらなくてもよくなったので
映画を見に行く事にしました。
見たかったのは
まず、カンフーパンダ2の3D!
だけど、3Dは午前中だけ~。
次にいいと評判の「蜂蜜」
http://www.alcine-terran.com/honey/
これ~~~↑
これは時間が遅すぎて見れないしで、
結果、
ツリー•オブ•ライフを見る事にしました。


私の中では、ショーンペンがでてる映画はおもしろい、
ブラピの映画はそこそこいける、
この2人が出てるし
カンヌのコンペティションだし。
なんか良さそうやし!
と、あまり情報もないまま行ってきました。


ブラピは3人の子供の父親
その次男は19で亡くなってしまう。
長男は現在、事業で大成功しショーンペンになってるんだけど
兄弟達と両親と小さな町で暮らしていたあの頃を
そして、どうして弟が死んでしまったのかを
毎日のように思い返している。

あの頃の一見平穏で幸せに見えたであろう家で
長男であるショーンペンは父の自分勝手なルールに怯え母の愛を重く感じ
子供には何の力もない事にも耐えられず
全く気が休まらなかった。
どうしてあんな気持ちで暮らしていたんだろう?
彼は自分がどうやって生まれてきたのか、どうして生きているのかと考えだす。
それは父と母が出会った。。。なんて所からでなく
地球が始まった頃、天地創造からの物語。

その天地創造の頃のNHKスペシャルみたいな映像が結構すぐに始まって
嵐とかミトコンドリアとか恐竜とかが出てきた時に
もう???となってしまったよ。
プラピとかも最初の15分ほどしか出ないし
その後20分ほどはずっと星が誕生してミトコンドリアが生まれ
恐竜がでてきて哺乳類が出現し人間が誕生し
(ブラピがちょっと出てきて)父と母が出会って(すぐブラピは消え)
(ベッドシーンはなしで)性交して受精して子宮の中で子供が育まれ、、、
みたいなミクロの世界が画面一杯に、
そして出産までの教育テレビのサイエンス特集みたいな映像が続くの。

その後は自分が赤ちゃんの時から両親に愛されて兄弟ができて
少年になって、その断片が美しい家族が撮った8mm映画のように
延々と続くのよ。

昔の理不尽な父親であるブラピは
子供達が自分の思い通りにならないと
大声でどなって「これからお前は30分はしゃべるな!』
とかいうタイプの父親。
父の機嫌と連動して楽しい夕食の時間が急に暗黒の時間になってしまう
というのは、昔、私も体験した事があるので
見てるのがちょっとしんどかった。
家族にだけに共有されるルールがきりきりと彼を追い込んでしまって
友達とは悪い事ばかりやってしまったり
兄弟にひどく当たったり。
本当はもっと素直ないい子でいたいのに!

この映画はとても個人的で内輪の話を
ものすごく壮大過ぎるほどの規模で描いた私小説映画と言えます。

そして、何も知らずに見るとびっくりして
え!こんな映画を見に来たわけではないよ~と
戸惑ってストーリーに戻って行くのに時間がかかるので
こういうタイプの映画だとわかってから見たほうがいいと思うのです。

後、根底にはキリスト教史観が流れているのがわかりすぎて、
そういう向こうの哲学にちょっと鼻白むとこもあるんだな。
最初に出てくるのが
生き方には二通りある
世俗に生きるか か 神に委ねるか とか言うねんで!
世俗に生きると利己的になるとかさ。

もう1回見たら別の感想があるかもとも思うけど
しばらくはいいかな?
文春なんかの映画星取り表ではあんまり人気がなかったのも頷ける映画でした。

サイエンスと西洋哲学が好きな方には、オススメです

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