私に取ってはとってもハードだったので、
今日は映画の二本立てしてきました。
1本目
園子温監督のヒミズ。
冷たい熱帯魚以来の邦画で園作品。
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この映画は有名な原作の漫画があって
それが好きな人には不評だったりもするらしい。
私は全く読んだ事がないので、映画だけの感想です。
15才の中学生スミダ。家の仕事は
川の貸しボート屋。バラックみたいな小屋で生活している。
おかんはダメ女でおっさん(モト冬樹)とある日、蒸発してしまう。
おとんはもっと最低で時々帰って来ては家中、金を探しまくりスミダを殴り蹴り、
最後にお前はあの時川で溺れ死んだらよかった、お前は全く生きて欲しいと思わない。死にたいときは気を使わすに死ね、と毎回スミダにねちねちねちねち言ってどこかへ行ってしまう。
この家族と呼べない底辺の三人組。
貸しボート屋も、よくニュースで不法占拠して商売してる業者を摘発した!
て記事を見るじゃない?あんな感じなの。
この3人に中学校に1人、スミダを理解したいと思っている女の子、茶沢さん。
後、重要人物はそのボート周りで住んでいる段ボールハウスの皆さん。
これが、園子温監督作品に出てくるオールキャストみたいな面々すぎて、ちょっと萎える。
映画は最初に今回の震災の津波の後の瓦礫の町から始まる。
これはこの映画を撮っている時に震災が起こって、この場面を急遽挿入して
脚本も変更したとの事だけど、
あまりにもこの場面が生々しく、何度も登場して却って話に集中できない。
これがもっと終盤辺りだけだったらそういう世界もあるかもと感じれたかもしれないけど、
最初にこれを持って来たのは、やはり、まだ早い、
震災で傷ついた人々への配慮が足りないのではないかと感じた。
この前に写真のグループ展に行った時に
今回の震災の町を撮られた写真達があって
それを見たときも思ったのだけど、
写真や映像は
まだドキュメンタリー以外で見せるのには時期尚早なのではないだろうか。
ただ、映画監督や写真家達がこの、ありえないような状況をカメラに納めたいという衝動にかられるのはわかる気もする。
しかし、やはり、もう少し反芻してから使って欲しい、そうすれば見る方にも違う意味を感じ取る事ができる余裕ができると思うのは私だけでしょうか。
さて、映画ではスミダの人生は父親を殺してしまった事から
どんどん下降へ下降へと自らの精神も状況も落ちて行く。
その中でスミダに関わろうとしてくれるたくさんの人々のおかげで
彼がどんな風になっていくのか。。。という物語。
このスミダ役の男の子、染谷将太くんと茶沢さんの二階堂ふみ、
この若い2人はヴェネチア国際映画祭で
新人賞であるマルチェロ•マストロヤンニ賞を取ったのも頷けるほどの演技。
特に女の子の二階堂さんの声がとても印象的。
ちょっと暗さのある明るい声。
女版藤原竜也みたいな。すっごい気になる~。
そして、この中学生役の二階堂ふみちゃんが途中、着ていたワンピースが
私がZARAで去年買ったワンピースとおんなじものorz
その服を着て彼女が出て来たときも、私だけだけど多分、かなり集中できなかったんよお。
しかし!
この映画この若い2人のフレッシュで極限まで監督に要求されたんだろう
ギリギリの演技に、かなり心打たれます。
最後、涙も少々。
映画館であまり泣いた事がない私もびっくりのヒミズでした
この映画、不完全な所もあるけど、結構好きだよ!!
評価
DVD化されたらみてね
>すばらしい→映画館で見てください!
>普通よりもいい→DVD化されたらみてね
>普通→機会があったらみてください
>それ以下→微妙~~~
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