2012/04/06

ポエトリー アグネスの詩 も見せて頂きました。

同じく、シネリーブル神戸で2本目、
ポエトリー アグネスの詩 
も見てきました。 


韓国映画の巨匠、シークレットサンシャインのイ•チャンドン監督の作品です。 



生活保護をもらいながらお金持ちの介護の用な事をしつつ 
娘の都合でおいていった中学三年生の男孫を育てるおばあさん、ミジャ。 
でも、おばあさんといっても若くてきれいで 
やけに色気があってお洒落で、、、 
でもそのお洒落もなんかちょっと変。 
色彩感覚が少女ぽくて淡い色を好んで 
いつも白い帽子に白いスカーフをして、どこか浮いた感じ。 

最初に病院の待合室のところから映画は始まるんだけど 
そこでも明らかに1人10cmほど浮いてるみたいなの。 
他ののおばさんやおばあさんよりも露出がかなり高い感じなんだな。 
周りの人からも 
「おばあさん、お洒落ですね」 
て何度も言われるけど、その時も 
「そう、うれしいわ」 
と、そのまま受け取るような人。 

さて、何故、病院にいるかというと 
右腕がぴりぴりするような気がして、、、という、ミジャの話し方を聞いた先生が 
少し脳を見てもらった方がいいと言われ、そして 
ミジャは初期のアルツハイマーだと診断されます。 

名詞が出て来ないときがあると話すミジャ、 
急にバス停に貼ってあった「詩教室」のポスターから 
その文化教室の中の詩の教室へ行く事に決めます。 

詩の教室に行きながら 
詩が書けないと悩むミジャ。 
先生は詩は心の中にあるのだから 
それを見つけなさい。 
詩とは日常の中で美しさを見つける事だと言われ 
いつも小さなノートとペンを持って気になった事を書き留めます。 
ミジャは悩んでいるけど書き留めている文章は短いけどとても詩的で 
それでいいじゃない!と見てる私は思うんだけど 
ミジャは全く満足しません。 
ポエトリーリーディングの会に参加して他の人の詩を勉強しようとしたり 
でも、わかってるのかわかってないのか、病気のせいなのか 
ミジャはいつもふわふわしてるのです。 

そんな中、一緒に暮らしている孫とその友達のグループが 
同じ学校の中学生女子を輪姦していて、 
その女の子が川に身を投げて自殺してしまいます。 
6人グループの5人の父親達とミジャが集まって 
示談で事をどうにか片付ける方向で話が進みます。 
ポエトリーリーディングの会では詩を吟じた後に 
下ネタばかりを話す刑事がいてミジャは悲しくなります。 
世話をしている半身不随の金持ちのおじいさんから 
身体を求められます。 
美しい物を見つけたいと思っているミジャの生活は 
同時に男達の汚い世の中と隣り合わせなのです。 

映画は淡々と進み、 
大きくドラマチックなことは起こりません。 
寝不足だったら少しうとうとしてしまうかもしれない映画です。 
わかりやすい答えが見つかるものではありません。 

私は見ながら難しい映画だなあと思ったのです。 
私には詩の素質がないからだとも思います。 
詩をもっと素早く血肉化できる素養が必要だと思います。 
でも、なんか、変な映画だからこそ残る引きの強さがあるんです。 

母なる証明」の親密すぎる親子関係と対比して見ても面白いと思いました。 


評価 
 好みが分かれると思う。 
 文化系の方は機会があったら見てください 

  >すばらしい→映画館で見てください! 
  >普通よりもいい→DVD化されたらみてね 
  >普通→機会があったらみてください 
  >それ以下→微妙~~~ 



韓国版予告編 「시」

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