2012/11/29

女家族を宝塚映画祭で見て来た

宝塚映画祭に行ってきました。
友達がその宝塚映画祭の実行委員をしていたりしていて、気になっていた映画祭。それも何度か寄せていただいている小さな映画館、売布神社駅のしねぴぴあであるとあって楽しみにしていました。


しかし、最近、私はあまり空き時間のない日々を送っているので見に行けるのは月曜日だけ。本当は見たかった、ジャック•ブラックの「僕らのミライへ逆回転」は月曜にやってなかったので、1961年の古い日本映画「女家族」を見てきました。ポスターを見てたらモノクロかと思ったけど、カラーの映画でした。


フィルムの状態があまりよくなくて、少し揺れるような感じもあり、タイトルを見ているときは少し不安だったんだけど、すぐにストーリーに集中できてそれも感じなくなりました。いい体験でした。

大阪近郊の千里山で暮らす母親と3人の娘達と長女の小学生の娘と。長女はご主人を亡くし、次女と三女はキャリアウーマン。父親の恩給と長女の洋裁の腕と次女と三女のお給料でつつましく暮らしているように見えます。わりと大きな一軒家に住んでいて、そこそこのおうちの人であったと思われます。

あの時代、たくさんの姉妹で関西、と来れば、細雪を連想させますが、ああいう絢爛豪華な錦絵的な話ではなく、お見合いをしたり、旅行にも行ったりするけどかなり庶民派。だけど、次女は鉄鋼関係の商社の事務をしていて、三女はナショナルのショールームで働いているからあの時代では都会のおしゃれなお嬢さんなのです。

演じているのは長女が新珠三千代、次女が久我美子でこの二人がとても美しく、三女は知らない女優さんで活発そうな足の太いタイプの女の子でした。

そんな中、次女や三女に見合い話が持ち上がりますが長女はその話を心から喜べません。まあ、簡単に言うと少しヒスで欲求不満なんですね。次女の不倫や三女の結婚などを絡めて女ばかりの家族はいつも小競り合い。みんな自分のことばかりでお母さんはこんな風に育てたのではないと寝込んでしまいます。お母さんも、私は誰が見てくれるの??的な事もいっちゃうし。

女のイヤな所が満載の映画、、、とも言えます。

だけど、そのストーリー性よりも、その時代の風俗や人々のファッションや家の様子、立ち居振る舞いなどを見てるだけで面白いのです。この映画は、宝塚に映画の撮影所があったときの宝塚映画の作品でロケーションはオール関西ロケ。

あの、今、新しくなった梅田の阪急デパートも、中之島の大きな会社が並んでいる所も宝塚温泉の様子など全てを、自分の近所の昔の様子として楽しむ事が出来ます。

この宝塚映画祭は、宝塚に日本一の撮影所であった頃の映画を見直そうと始まったそうですが、この映画、女家族は、宝塚映画祭で見るには今年一番のコンテンツなんではないでしょうか?
大変楽しめたので、来年も宝塚映画祭では関西ぽい映画を見に行こうと思っています。

宝塚映画祭は30日金曜日まで

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