2013/03/15

ジャンゴ 繋がれざるもの を見てタランティーノの映画についてちょっと考えた

先週、とっても楽しみにしていた 
ジャンゴ 繋がれざる者 
を見てきました。 



どうして楽しみだったかと言うと 
ジャンゴはあのタランティーノ監督がマカロニウエスタンのオマージュとして作ったものだということで、最近、西部劇を楽しめるようになった私としては自分を試せる機会じゃないかと思っていたからです。 

だいたい女子は西部劇をあんまり見ないじゃない?でも私の世代の人ぐらいだと父親が映画好きだったらテレビで普通にかかってたりして、見てるような見てないような~ぐらいの親近感はあるんじゃないかと思うの。私もそんな風で知ってるつもりだったんだけど、ある日映画館で西部劇をしっかり見てみたら全く楽しめなかったという経験から、ケーブルテレビでやってたマカロニウエスタンを見始めたらこの(あほっぽい)勧善懲悪な展開をおっさんの気持ちで楽しめるようになってきたのです。 

で、ジャンゴ。 
タランティーノですよ! 
あ、マカロニウエスタンとは御存知とは思いますが、ハリウッドで作ってた西部劇が衰退してから、何故かイタリアで製作されて大ヒットをたくさん飛ばしたイタリア製西部劇の事。イーストウッドはここからスターになったんですよ。このジャンゴという人の名もマカロニウエスタンでよくあった名前をタイトルにもしたマカロニの王道の名前なのです。 

はい、ジャンゴ! 
おもしろかったんですよ。 
西部劇というよりも、南部劇なんだけど、、、、南北戦争よりも少し前、黒人奴隷としてある農場から別の農場へ売られようとしていた男が、ドイツ人歯科医によって選ばれ”賞金稼ぎ”の片腕として早撃ち始め能力を開花させるようになっていく話。 
ドイツ人歯科医がアカデミー賞の助演男優賞をとったクリストフ・ヴァルツで、黒人奴隷であった男がジェイミー•フォックス。 
この男には別の農場に連れられていった嫁がいて、それを奪還するために二人は。。。 

この賞金稼ぎっていうのが、西部劇を見てないとわかりにくいと思うんだけど、よく西部劇ででてくる、その後いろんなパロディでもある指名手配みたいなポスターで”WANTED ○○○○$”ていうの、あるでしょ?ああいう犯罪者を捕まえて賞金を稼ぐ人達を、賞金稼ぎっていうの。だいたい生きてる死んでるに関わらず、Reward ○○○$, Dead or Alive、ってあるので、殺しちゃうんだけどねw 

この頃の南部って黒人が人間以下の扱いだったのは知ってると思うけど、この映画では歯科医の助手ってことで黒人なのに白人から(いやいやだけど)普通の扱いを受けるんよ。その上、黒人が白人をめった打ちにしたり殺したり、その当時ではタブーだった事ばかりをするんよね。 
史実を無視したこの手法は、前回のイングロリアス•バスターズでナチスを焼き殺してしまったのと同じ手法。あの頃にひどい仕打ちを受けた人が得意げに相手を打ちまかすという。それで溜飲をさげるという。。。 

でもね。今回のジャンゴ、この黒人のジェイミー•フォックスが1万人に1人の奴隷、一万人に1人の黒人という頭も切れて強い男を演じているのだけど、哀しいかなジェイミーが頭よく見えないんよね~。私には。これがデンゼル•ワシントンの若い頃みたいな黒人でクレバーそうな人だったらわかるんだけど、彼の顔がどうも私には最後までそう見えなかったんだよなあ。 

そして、タランティーノの作品ということで、映画のあちこちに色んなオマージュが隠されているんだけど、私にはまだまだマカロニ要素が足りないようであの、口笛の音楽やエレキギターの感じとか、フランコ•ネロがカメオ出演してるとか、黄色い文字のタイトルやキャプションとかそういう大まかなとこしかわかんないのよね。 

これはいつもタランティーノの映画について思うんだけど、映画は面白いと感じるんだけど、いや、もっと映画マニアは楽しんでるはず。。。と思って終わってから自分は楽しみ足りてないんだろうと思い過ぎてしまって疲れるwんよ。自分の映画の深さが足りないって思っちゃうん。 

そんな自意識過剰の反対の気持ちにいつもさせてくれるタランティーノ。 

評価 は   
 素直な気持ちで見ると決めて、映画館で見てください! 
 ディカプリオもすごいよ! 

  >すばらしい→映画館で見てください! 
  >普通よりもいい→DVD化されたらみてね 
  >普通→機会があったらみてください 
  >それ以下→微妙~~~



アメリカ版予告編 

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