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ずっと見たいみたいと思っていたのですが見てみると思ってた映画とちょっと違いました。私はもっとカルト宗教の人たらしの教祖の男マスターとそのマスターに惹きつけられる男の話だと思ってたらそれだけではないんです。
教祖のマスターのフィリップ・シーモア・ホフマンも怪演ですげーんだけど、それを上回る惹かれる男のホアキン・フェニックスがものすごいん。彼の役は第二次世界大戦でトラウマを持ったアル中の男なんだけど、彼が野獣みたいなんよ。世界で一番危険なタイプじゃないかと思うぐらいの男。猫背で異様な後ろ姿で急に暴力的になったり性を押さえ込めなくなったり行動が全く読めない。そのホアキン演じるフレディが偶然、『マスター』の娘の結婚式とイニシエーションのためにたくさんの信者が乗り込んでいる船に密航してしまうの。そこで見つかって、急速に恐いぐらいに惹かれ合う二人。
マスターは野獣のフレディを自分の原理に染めようとするし、フレディはどうしようもなくて身の置き場のない自分をマスターが変えてくれるんじゃないかと思ってるの。
でも野生の男は飼いならされることはないわけで、そしてどんどんお大きくなっていいく教団も更に大きくしていくしかないわけで。
たくさんの人から喝采と羨望を浴びても結局は幸せにはなれないマスター。なぜなら新興宗教が胡散臭いことは自分が一番知ってるんだから。だから野獣のような生き方のフレディにあこがれ、気になり、飼いならしたくなるってことなんかなあ。
最初に書いた思ってた映画と違う、というのは、カルトにはまる弱い男の話だと思っていたのが、カルトにも飼いならされなかった男の話だということなんよ。
などとツラツラ書いてますが、これが正しいのかどうなのか?見終わった時には、ぽかーんとしてしまった私なのでした。で、映画について色々と考えるとだんだんこの映画の凄まじさが押し寄せてきました。
終始ねっとりイヤな感じがまとわりつくようで、ああ、なんかこの映画、「ゼア ウイルビー ブラッド」に似てるなあとずっと思ってたら、おんなじ監督「PTA」だったと終わってから知りました。1回見ただけではよくわからない。わかるはずのない映画のようにも思えます。それと比べると「ゼア ウイルビー ブラッド」はまだ、見やすかったですね。
このマスターにはモデルがいて、あの、トム•クルーズが熱心な信者で有名なサイエントロジーの創始者、L・ロン・ハバード。わたしはトムが変な宗教に凝っている、という事ぐらいしか知らなかったので帰ってからネットでぐぐって色々読んでみました。
彼のウィキ http://
を読んでから行った方がいいんじゃないかな〜。もっと最初から深く理解できたと思う。多分。
映像もとても美しく、もう1度見てみたい映画。
そしてゆっくり咀嚼して感想を書きたいなあ。
このレビューは形になっていないので。
人間のイヤな所がてんこもりなのでそれを受け止めて理解することが必要です。
ということで評価は
重い映画が大丈夫な人は、映画館でみるべき。もう1回行って来ようかな
>すばらしい→映画館で見てください!
>普通よりもいい→DVD化されたらみてね
>普通→機会があったらみてください
>それ以下→微妙〜〜〜
アメリカ版 予告編
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