2013/07/04

嘆きのピエタ、みてきました。はぁはぁはぁ

嘆きのピエタ
初めての映画館、ガーデンシネマで見てきました。
ガーデンシネマはあの地下道が好きではないです。
ここに行くのはいつもベルギービールのために1年に1回なんだけどw今年はもう2回目。
というのも、この日も映画と映画に付随した楽しみをするためだったのでした。

予告編だけで恐い!

あの!キム•ギドク監督の嘆きのピエタです。
第69回のヴェネティア映画祭で金獅子賞を取った。あの!ザ•マスターをも抑えて!


主人公は天涯孤独の30歳の男、カンド。彼の仕事は違法な利子の闇金の追い込みで、仕事場は町工場の集まった地区。旋盤工や万力や、兎に角、鉄や合金とかを切り落としたり穴をあけたりするための鋭い刃物が先に付いた機械と油まみれの工場を細々と営んでいる経営者たちを追い込んでいくんです。カンドの追い込み方は、払えなくなると殺すのではなく、その機械で手を切り落としたり、死なない程度な高さから落として足を折る等して障害者して、その保険金を頂く回収方法。死んだら回収がめんどくさい事になるから。優しさのかけらもない取り立てです。この、工場の作業所の機械たちが映る度にぞぞ!カンドに写メが来て、そこに次に取り立てる顔が映るとそれだけでぞぞぞ。キム•ギドクの執拗さ。その恐怖の連続性。見る者にいやーな気持ちを解放させない圧迫感です。

そこに、自分はカンドの母親だと名乗る女性が現れます。本当に?自分に母親が?中々信じられないカンドにその女は殴られても扉に指を詰められそうになってもも顔色一つ変えずに執拗についてきます。カンドの仕事もやり口も全て肯定し、ここから産まれたのか?とレイプ?まがいの事をされても拒まず、お前を捨ててごめんね。と、妖しくどこまでも着いてくるのです。カンドがその女を母親だと受け入れた時に少しづつ世界が変わり始めます。実は今まで取り立てていた人達の最終手段に出る少し前にいつも母親との場面や母親への思いを債務者が語る場面が描かれていたのです。子の母への想いとは?その天涯孤独で残忍すぎた男がこの後どうかわっていくのか?そしてその女は、、、、

いやーーーーーーーー。すごい映画でした。痛い。力が入る。魅入らされる。痛い。痛い。すごい。見てられない。指の隙間から見る。すげえ!

まず、カンドの顔つきと体つき。不健康そうで愛想のない顔つきとがっちりと骨太な。カンド役にぴたりと納まっています。そして、母だと言う女を演じるチョ・ミンスの、美しさ。不思議さ。彼女の記事を見終わってから読んでみると
キム監督は最初こそ何度か演技に注文をつけたが、その後は彼女にほぼ任せてくれた。監督の台本はディテールがない部分が多く、各自の理解の応じて演技が変わってくることもあり得るが、彼女は自分なりに解釈し、細かな表現を工夫した。
との事。彼女の見事な演技に観客は振り回されます。母なのか?そうでないのか?
レイプシーンでただ哀しそうに大声を張り上げて泣くところ。全くそこに絶頂感はなくて、不快さと憐れみと懺悔さえ感じてしまいました。最後に見せる色々な母性。本当に彼女はマリアだなあと。ピエタ。確かに彼女はマリアでした。

すごい。どっしり。重い映画体験。
ザ マスター、あれも母性の話でもありましたが、あっちはモヤモヤしつつどっしり。
ピエタは、ストーリーはしっかり入ってきてどっしり、そして、折に触れて思い出すであろう映画でした。韓国映画すげー!

評価は、
 すごい!映画好きなら絶対映画館で見るべき!

  >すばらしい→映画館で見てください!
  >普通よりもいい→DVD化されたらみてね
  >普通→機会があったらみてください
  >それ以下→微妙~~~


韓国版予告

このピエタは映画女子?5人で見ました。この後、鶴橋でお買い物をして、またまた、今里新地でピエタについて話したりしながら韓国料理!それから、韓国スナック?でメンズたちとカラオケw
本当に充足、充実した日でした。
映画と、映画友達っていいものダナー

0 件のコメント:

コメントを投稿