2013/10/27

地獄でなぜ悪いをみたよ

邦画は映画館で一年に3本も見ればよく見る方なのに、続けて3本も邦画をみました。
地獄でなぜ悪い
園子温監督作品です。



主役、誰なんですか??
ぐらいの色々入り乱れてのやくざと映画と組長とその娘と映画監督と巻き込まれた男とアクションスター?と刑務所からもうすぐ出てくる組長の姐さんとのジェットコースターな映画。

組長の娘をやるのが二階堂ふみなんですね。この子が小さい頃、子役でかわいく歯磨きのコマーシャルに出てたのに組の闘争でおかんが人を殺してしまってそのCMをおろされるの。

このCMの歌が結構しみつきます。頭に。
二階堂ふみで園子温て言うたら、ヒミズ
あの映画は、賛否両論だったみたいだけど、私は結構好きでした。そしてヒミズというと思い出すのはひどい父親と二階堂フミが演じていた茶沢さん。一生懸命で全力な彼女の演技とどっかにひっかかる印象的な彼女の声。
あの頃と比べると地獄の二階堂ふみは堂々としていて余裕があってこの滅茶苦茶な娘を楽しんで演じているように見えてかなり好感持てたなあ。だけど、ヒミズの時のように印象的な声だとは思わなかったのはなぜなんかしら?あの頃は張り裂けそうな気持ちでやってたのかもしれないな。

さて、今回の地獄で一番好きなキャラクターは監督を夢見る監督、平田を演じる長谷川博己ですね。私は普段テレビでドラマを見ないので、彼は初見だったのですが、気持ちをかなり持って行かれました。立て板に水のセリフ運び、いやらしいほど爽やかな笑顔、伸びやかな身体と踊っているかのような立ち居振る舞い。いいね。彼には青年活動家の役なんかもやってほしいな。あ、園子温であの頃の学生運動の映画のちょっとぐろくてギャグっぽいの、いいんじゃないかしらん。69みたいな!

なんて思ってたらこの前、週刊文春の阿川佐和子のインタビューに園子温が出ていて、映画をやめたいと思うようになったって言っててびっくりしたの。「映画の世界ってやっぱり伝統文化の世界で他の世界より遅いんだなとガッカリして。」と、地震と福島をすぐに撮って映画にした事を時期が早いと言われた事に対して思ったようなんですね。私もヒミズを見た時にはあの震災の部分はスルッと見る事ができなかったし、その後の希望の国も見ていないので彼を失望させた小さな一端に入ってるのかもしれない。映画って他の芸術と違って傍観者になれなくて、入り込むとどうしてもカメラの目と同化してしまうから自分の感性を逆撫でされるものを見せられるとどうしても拒絶してしまうんだよねえ。これが絵や写真ならスルーすれば良いんだけど映画はその前に居て見続けることを強制されるものだからなあ。

でも、やめるとか言いながらきっとキャリアをどんどんと延ばしてる彼は映画を撮り続けると思うけど。それがクリエイターだし、彼は作家性のある監督だから血反吐を吐きながらも撮り続けるでしょ。きっと。
私が唯一に近いぐらいに見続けている今生きてる日本の映画監督なので、応援しつつ楽しみに次を待ちたいと思います。

この映画がグロいとか言うやつは血が出る映画は見ない方がいいと思うw私はわはは笑って楽しく見ました。

ただ、私が世の中の映像の中で一番嫌いなゲロを吐くところがあったんだけど、あそこ、手ぬるいと思う。韓国映画だったらあんなさらっとしたゲロは吐かないでしょ。あそこ、直視できたもんなあ。

評価 
 グロを笑える人は映画館で!
   
  >すばらしい→映画館で見てください! 
  >普通よりもいい→DVD化されたらみてね 
  >普通→機会があったらみてください 
  >それ以下→微妙~~~ 

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